『 温羅(うら)伝説 』
 「とぶ★たまがゆく」7
回目は、令和元年8月8日(木)〜8月9日(金)の
2日間の日程で、岡山市で行われた「全国公立小中学校事務研究大会(岡山大会)」(以下、全国大会)に参加してきました。

 岡山と言ったら「桃太郎」だよね。その桃太郎にはモデルとなったお話があって、それが「温羅伝説」なんだ。内容は、イサセリヒコ(桃太郎)という大和の皇子が犬飼健(犬)・留玉臣(雉)・楽々森彦(猿)の三人の家来をつれて、吉備の国の鬼の城(きのじょう)に棲む温羅(鬼)を討伐(退治)するというお話だ。

  桃太郎縁の吉備津神社だ。398mもある長い回廊が見どころなんだよ。

 桃太郎は見事に鬼を退治する。温羅伝説は大筋で桃太郎と全く同じ話なのだけど、少し違うのが温羅は鬼ではなく、実は隣国との戦に敗れて、吉備の国に逃げてきた百済の王子だったんだ。温羅は命からがら百済から逃れてきたのだけど、吉備の村でも鬼に間違われて、村人に迫害を受けてしまうんだ。それで、しぶしぶ鬼の城にこもっていたんだね…。
 それでも温羅は村人と仲良くなろうと、村に製鉄技術を伝えたり、熊に襲われた子どもを助けたりしていたんだ。いつしか村人に受け入れられた温羅は、村人からお嫁さんまでもらい、幸せに暮らしていたんだ…。  

 温羅がこもっていた「鬼の城」だ。これでは鬼と間違われてもしょうがないな〜。

 イサセリヒコに討たれた温羅は、ある夜夢枕でイセサリヒコにそのことをうったえる。温羅のうったえに当惑したイセサリヒコは、吉備の村人に事情を話すと温羅の言ったことが事実だと知るんだ。イセサリヒコは温羅を討ったことをひどく悔やみ「吉備津彦」と名を改め、その後の一生を吉備の国の繁栄と安泰に努めるんだ。
 温羅伝説は昔話の桃太郎とはちがい、とても切ないお話なんだね…。

 吉備津彦を祀る「吉備津彦神社」だよ。「吉備津神社」のすぐ近くにあるんだ。入り口のお茶屋さんで吉備団子を食べてたら「吉備津彦と温羅」という絵本をお茶屋さんからもらえたんだ。ホテルでゆっくり読んだのだけど、その絵本が良くできて何だか泣けるんだよな〜。



(C)埼玉県東部公立小中学校事務研究協議会